中古マンションの売り時は?
2022/07/08
ここ数年、分譲マンションの資産価値は大きく上昇してきました。高層階の部屋だといわゆる「億ション」と呼ばれる物件も珍しくなく、まさにバブルのような高値がついています。
しかし2022年に入った今では「ロシアとウクライナ情勢」や「急激な円安」などもあり、そろそろマンションの価値も頭打ちになっており、今後は資産価値(売値)が下がっていくのではないかという話も聞きます。
一般的に、マンションの資産価値は築15年を目安に大きく下落していきます。もし売却を考えるなら、その前までがお得と言えるでしょう。 このページでは、「分譲マンションを売るならいつ、どのタイミングがお得なのか?」について、将来的な不動産市場も交えて解説していきます。
分譲マンションの売り時はいつがベストか?
分譲マンションの売り時としてベストなのは、以下の3つの条件をなるべく多く満たす時です。
マンションがまだ築浅である
不動産の市場価値が上がっている
住宅ローンが低金利である
築年数については物件ごとに変わるので何とも言えませんが、残りの2つの条件については、まさに「今がチャンス!」と言える時期です。
それぞれについて解説するので、売却を考えている人は参考にして下さい。
築15年までに売るのが一つの目安
マンションは戸建て住宅と違い、築年数が経過するほど価値が下がり、築30年を大きく超えてしまうと売却するのが難しくなります。(戸建ては古くなっても土地自体に価値があるから売れる)
マンションを購入する側から見ると、「築16年以降の物件を買えば資産価値が落ちにくい」ということになりますが、マンションを売却する側から見ると、「築16年経過すると資産価値は落ちきってしまう」ということになります。
ですから、なるべく高い価格でマンションを売却しようと思うなら、遅くとも築15年まで、できれば築10年くらいを目安に売却した方がお得ということになります。
特に最近はマンション価格の変動が激しいので、今すぐ売る気がなくても、将来的に可能性があるなら、早めに査定だけはとっておいた方がよいでしょう。
住宅ローンも過去最低金利で今が売り時
住宅ローンの低金利もマンション売買の後押しをしています。
住宅ローンの金利が1.0%違うだけで、支払い完了時の総額が百万円単位で変わるので、マンションを買うなら過去最低金利の今がチャンスと考えている人はたくさんいます。
マンションの購入希望者が多いということは、同時にマンションを売却するのにもベストなタイミングということなので、売却だけを考えている人にとっても、住宅ローンの金利は大事なポイントです。
この低金利がいつまで続くかわかりませんが、アメリカや欧州が利上げを実施していることから、日本でも近いうちに住宅ローンの金利の引き上げが検討される可能性があります。
だからこそ、住宅ローン低金利の条件を満たしている今が、まさに「マンションの絶好の売り時」と考えてよいと思います。
早期売却を考えるべきマンションの条件
続いては少し考え方を変えて、「なるべく早めに売っておかないとまずいマンション」について解説したいと思います。
下記条件に複数当てはまるマンションを持っている場合は、できるだけ急いで売却した方がよいでしょう。
将来的に人口が減る地域にある
少子高齢化、若者の地元離れによる過疎化、商業施設の撤退、産業の衰退などによって、日本各地で急速に人口が減る地域が出てきています。
簡単に言ってしまえば、大都市の都心部に人口が集中し、地方の自治体で人が減っているということですが、これは非常に重要なポイントです。
将来的に人口が減る地域に住んでいる場合、当然ですがマンションの買い手が少なくなるため、この先どんどん売却するのが難しくなっていくでしょう。
過疎化のスピードは過去にないくらい早いので、のんびりと考えず、少しでも早く売り抜けることが大事です。
万が一売り時を逃してしまうと、タダ同然の安値でも売れない「負動産」となってしまい、将来的に大きな負債となってしまう可能性もあります。
マンションの近くに駐車場が確保できない
最近では「地下鉄があるからクルマは要らない」と考える人が増えてきましたが、これは都心部に住む独身世帯に多い考え方です。
やはりファミリー世帯であれば、ショッピングやレジャーはもちろん、田舎へ帰省するのにもマイカーは欠かせません。
そのため、売却するのがファミリー向けマンションの場合、駐車場が無いというのはかなり大きなマイナスポイントになります。
近隣に月極めの駐車場すら確保できない場合、致命的な欠点と受け取られてしまう可能性があるので、売れるチャンスがあったら決して逃さないようにしましょう。
マンションに駐車場がない場合の対策方法としては、「近隣の月極駐車場の募集と同時にマンションを売り出す」という作戦があります。
あらかじめ、近隣の駐車場を管理している不動産会社を調べておき、売却の相談をしておきます。
駐車場が空くタイミングで連絡をもらえるようにしておくことで、駐車場を確保できる確率が高くなりますし、ほかに売り出し中の近隣マンションとの差別化にもなります。
こだわりの間取りになっている
最近では分譲マンションでも、新築購入時に注文住宅のように間取りを自由に変更できたり、さまざまなオプション品を設置できる物件が増えてきました。
例えば3LDKとして売り出されていた物件を、夫婦2人だけだからといって、壁を壊してリビングが広い2LDKに変更したり、大音量で映画鑑賞するのが趣味だからといって、防音完備の部屋を作る人もいます。
このようなこだわりは、自分が住んでいる間は理想の生活をもたらしてくれますが、いざ売却しようとすると、逆に欠点になってしまうケースが多くなります。
元々分譲マンションというのは、万人受けするように考えて設計されていますので、それを大きく変更すればするほど、「万人受けしない物件」になってしまっていると考えましょう。
総世帯数が多いマンション
総世帯数が100世帯を超えるような大規模マンションに住んでいるなら、できる限り早く売却を検討しましょう。
これは非常に単純な理由で、総世帯数が多ければ多いほど、売り出す時のライバルが増えるからです。
築10年を超えたあたりから、徐々に売り出す世帯が増えてきて、売り時の目安となる築15年を迎える頃には、常に数世帯が同時に売りに出している…という状態が想像できます。
同じマンションで数世帯が同時に売りに出した場合、価格競争が起こってしまうため、相手に負けないようにどんどん売値を下げなければ売れ残ってしまいます。
これは本当にやっかいな問題で、部屋自体に問題はないのに、「売り出し時期がカブってしまった」というだけで、百万円単位で損をしてしまうのです。
価格競争を避けたければ、「マンション.navi」などの一括査定サイトを使って、早めに売却の予定を立てておきましょう。
万が一同じマンションからライバルが出てしまったら、一早く値下げをして、早期に売り抜けることをおすすめします。
低層階で日当たりが悪い
ご存知のように、分譲マンションは高層階になればなるほど高値がつきます。
逆に低層階で、かつ日当たりが悪い部屋の場合、そのマンション内における資産価値は低く査定されてしまいます。
もしここで、上記に書いたように同じマンション内で売りに出すライバルが出てきてしまうと、より一層の値下げをしないとなかなか買い手がつかなくなります。
つまり低層階や日当たりの悪い物件の場合は、同じマンションの他の部屋が売りに出される前に、なるべく早めに売却した方がお得ということになります。
管理費や修繕積立金のコストが高い
中古マンションといえども、現金一括支払いで購入する人はごく稀です。ほとんどの人は住宅ローンを利用して購入することになります。
そんな時に意外な盲点となるのが、マンションの管理費や修繕積立金の存在です。
売却する部屋そのものは気に入ってもらえたのに、月々の管理費や修繕積立金が高いために、残念ながら契約に至らなかったというケースは多々あります。
特に小規模マンションや築年数が経過している場合、修繕積立金の額は新築時よりもかなりアップしているはずです。
さらに、ここ数年で大規模な改修工事を行っているマンションであれば、積立金のプールも無いはずなので、次に何か修繕工事が発生すると「持ち出し金(個人負担)」が発生する可能性があり、これは買主側にしてみれば大きな不安材料となり、契約に対して二の足を踏んでしまう恐れがあります。
もしまだ大規模な改修工事を行っていない物件でも、近々行う予定があるのであれば、改修工事後に修繕積立金がアップする可能性は高いので、そうなる前に売却してしまうのが得策です。
というわけで、分譲マンションを売るのにベストなタイミングと、なるべく早めに売った方が良いマンションの条件を解説しました。
分譲マンションは、まさに今が高値で売るチャンスと言えるタイミングなので、このチャンスを逃さないように、早めに行動するのがおすすめです。
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7月8日は数字の語呂合わせで「ナハ」と読めることから。元々民間のグループが制定したものであるが、2001年から沖縄県那覇市の「那覇の日制定実行委員会」と行政と企業が「なはの日」のイベントを実施している。
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